以前PositiveGridのSpark40という小型のギターアンプを買ったのですが、購入後にろくに使わずに売ってしまったので、その理由と簡単なレビューを残しておこうと思います。
PositiveGridから多機能な小型アンプが出る?これは買わねば!
ネットだったかメールだったか忘れましたが、BIAS AMPやBIAS FXで有名なPositiveGridがSpark40という小型アンプを出すことを知りました。これを知ったのは私が「ギターを再開するか…」と思い立ってフェンダーのストラトキャスターを途中までメンテナンス・リペアした動画を撮ってまた放置していた頃だった思うので、2020年の秋くらいだったでしょうか。
その頃アンプを持っておらず(今も持ってませんが)、ギターを再開するなら1つくらいは持っておきたい。
しかもPositiveGridのSpark40にはBIASで有名なアンプシミュレーターやエフェクトはもちろん、オーディオインターフェース機能や楽曲のコード分析機能やドラムベースの自動演奏機能なども付いているということでますます気になる。
「これ買えばオーディオインターフェースを個別で買わなくてよくなるな」YouTubeでギター動画を出すつもりで、オーディオインターフェースも必要だった私にはとても魅力的に感じました。しかもベースやアコースティックギターでも使えるとあります。
すぐにPositiveGrid公式ホームページから、専用のソフトケース付きのものを注文しました。少しの間待つと本国からSpark 40が送られてきました。
「これでギターを再開してYouTubeを始めるための機材が揃ったぞ」と思ったのも束の間、届いた小型アンプをいじればいじるほど「ん…これ実は微妙じゃないか?」と感じるように……いったい何が不満だったのでしょうか。
ここからはPositiveGrid Spark 40を実際に使ってみて感じたことを書いていきます。まずは良いなと思ったところから。
PositiveGrid Spark 40をレビュー! メリット(良いところ)は?
Positive Grid ギターアンプ 小型 Bluetooth Spark (Regular, Black) ※Amazon限定 メーカーオリジナルピック付き
コンパクト&見た目がカッコいい
見た目はめちゃくちゃカッコいいです。しかもかなりコンパクトな直方体なので、普通に机の上に置いて使うことができました。個人的には机の端っこに置いてもギリギリ邪魔にならないサイズ感でした。
オーディオインターフェース機能付き
PCに繋いでDAWで録音したりしたかったので、オーディオインターフェース機能が付いているのはありがたかったです。最近はマルチエフェクターにも普通に付いている機能ですが、便利な時代になりました。
ドラム&ベースの自動セッション機能が便利
適当にオケを流してアドリブの練習をしたりするのには最適だと思います。自分の弾いたギターから、合いそうなドラムとベースを勝手に演奏してくれます。同じことをループしてくれるというわけではなさそうだったのでそこは注意。
有名なアンプモデリングやエフェクトがひと通り揃っている
有名なアンプやエフェクターはだいたい揃っていますし、かなりそれっぽい感じの音です。プリセットも豊富です。
アンプの操作が本体&スマホ両方でやりやすい
PositiveGrid Spark 40は、アンプ本体でもGAINやVOLUME、EQなどをいじれますし、スマホの専用アプリでも値を操作できます。さらに、いくつかの音色の設定を本体に保存しておき、ワンボタンで呼び出せるようになっているのも便利だと思いました。エフェクトなどの選択も簡単です。
PositiveGrid Spark 40のデメリット(微妙なところ)は?
スピーカーを使うと音がこもる
これがPositiveGrid Spark 40を買ったのにほとんど使わずに売ってしまった1番の理由です。なぜか分かりませんが、Spark40をスピーカーから鳴らすととめちゃくちゃ音がこもって聴こえていました。クリーントーンでも歪ませた音でもかなりヌケが悪く、スピーカーと耳を同じ高さにそろえて聞いてみてもダメでしたね。
ギターをSpark 40に繋いでアンプのモデリングのみを使うシンプルな設定でそうだったので、おそらくそういうものなのかなと思っています。
ただ、音自体はキレイなのでジャンルを選べば使えるかもしれません。アンプシミュレーター部分はよく出来ているけど、スピーカーの質があまりよくないということなのでしょうかね。
Spark40はスマホなどと繋いでBluetoothスピーカーとしても使えるのですが、こちらの用途としても音質があまり良くないと思います。
キャビネットシミュレーターがない?ライン、ヘッドホン使用時の音が微妙
ギターアンプのモデリングはあるのですが、キャビネットシミュレーターがいじれませんでした。BIAS AMPとは違って、Spark40ではアンプのモデルを選んだらそれで終了という感じです。
キャビネットシミュレーターがアンプのモデルといっしょになっているのか、キャビネットシミュレーター自体がないのか分かりませんが、歪ませた時のラインの音がほんの少しですがジリジリした音に聴こえました。この辺の調整も自分でできればありがたかったです。クリーントーンは使えるかなと思います。
Spark 40を使って良い音で録音されている方も沢山いると思いますし、私の音作りが下手なだけの可能性も大いにあります。こちらもアンプと歪みペダルのみのシンプルな設定でした。
音が大きい
出力が40Wもあるので、自宅用としてはかなり大きな音が出ます。部屋で鳴らすには正直持て余します。
もしかしたら、大きな音で鳴らせなかったからスピーカーから出る音がこもりまくっていたのかもしれません。仮にそうだったとしても、自分の部屋でアンプの実力を発揮できないならどっちにしろ使えませんが……
ちなみに最近出たSpark GOがめちゃめちゃ気になっています。これなら全てを解決してくれるのでは……?Spark40、その後に出たMINIよりさらにコンパクトだし、値段も手頃だし。
懲りない人間です。
PositiveGrid Spark こもるので売ることに
スピーカーを使ったらこもって聞こえる。ラインやヘッドホンだと絶妙に好みと外れた音になってしまう。ギターを気持ちの良い音で弾けないようでは録音にも普段の練習にも使えません。
ほぼアンプのみを使うような設定でこういう不満を感じてしまうと、Spark 40を使う気があまり起きなくなってしまいました。私には合ってない機材だったということで納得し、売却することに。
幸い、もともとギターのアンプシミュレーターのプラグインで人気だったPositiveGridが作った注目の小型アンプかつ、発売からそんなに経ってないこともあり結構いい値段で売れました。
自動でベースとドラムがセッションしてくれる機能がめちゃくちゃ魅力的だったので何とか使いたかったのですが、肝心のギターの音が気になってしまって仕方がありませんでした。
PositiveGrid Spark 40はおすすめの自宅用アンプなのか
結局、PositiveGrid Spark 40はおすすめなのか。個人的な意見を述べさせてもらうと、
- スピーカーで鳴らすのが目的の場合はおすすめできない
- オーディオインターフェースとしても使える便利なDTMの録音用、ヘッドホン練習用の機材が欲しいならおすすめ
こういう結論になります。
録音・ヘッドホン用として使うのがメインでスピーカーを使わないor自宅練習用なのでスピーカーの音質には目を瞑るという場合でも、YouTubeなどで必ずサンプルの音を聞いておくのをおすすめします。その上で好みの音が出せそうだという場合は買っていいと思います。色々な機能がついてますし、それを利用する目的なら十分満足出来ると思います。
一方、スピーカーで鳴らして使いたい場合はおすすめしませんね。このスピーカーはギターアンプとしてもBluetoothスピーカーとしても音がこもるので、正直かなり微妙です。
最後に ギターアンプが欲しい
このアンプの音が悪いというわけではなく、むしろ根本的なところの音は良い部類だと思うのですが、あくまで私個人としては「スピーカーは色んな意味で使えないし、ヘッドホンやラインの音は好みじゃない……これなら普通にオーディオインターフェースでPCと繋いでBIAS AMPやAmplitubeみたいなアンプシミュレーターのプラグインでよくない?」と思ってしまいましたね。
というわけで、PositiveGrid Spark 40は残念ながら使いこなすことができずに売ってしまいました。今はMOTUのM2というオーディオインターフェースでパソコンに繋いで、Amplitube5というアンプシミュレーターでギターを鳴らしています。
ずっとPCにつないでアンプシミュレーターで練習していますが、録音とかじゃなければ真空管のギターアンプで練習したいですね。ギターアンプを鳴らすとなると近所の騒音問題もあるのでなかなか難しいですが……
このサイトや私のYoutubeチャンネル「EZ 12年ブランクからの2周目Guitar Channel」では、色々と練習に役立つコンテンツや私の演奏動画などをアップしていますのでよろしくお願いします。