指板が乾燥で割れたクラシックギターを購入したので弾く前に修理します。
ギター指板の割れ(クラック)の修理 必要な道具
- 指板と同じ木材の粉
- 瞬間接着剤
- 彫刻刀かカッター
- 鉄やすり
- 紙やすり
- マスキングテープ
- ベビーオイル
今回クラックを修理する指板はエボニーなのでエボニーの粉が必要なんですが、売ってなかったので革のコバ磨き用のエボニー製のスティックを削って作りました。
ギター指板の割れの修理のやり方
エボニー粉を作る
まずエボニー製の革磨き用のスティックを鉄ヤスリで削ってエボニー粉を作ります。

指板の割れに粉を充填する
削って作った粉を指板の割れた部分に詰めていきます。表面だけでなく割れた部分の奥までしっかり詰めます。

接着剤を流して固める
接着剤で粉を固めます。普通のアロンアルファを使っています。固まるまでしっかり時間を置いて乾かします。

彫刻刀で接着剤を削り取り、紙やすりで整える
盛り上がった接着剤を削り取って、指板面を紙やすりできれいに整えます。
この作業が一番大変でした……接着剤の盛りすぎに注意するのと、彫刻刀やカッターで接着剤を削り落とす時に範囲外の指板をマスキングテープで保護しておくのが良いと思います。

導管っぽい傷をつけて自然な仕上がりにする
埋めて接着剤を使った部分だけ表面がツルツルになって不自然なので、他の部分と同じように導管のように見える縦線の傷をつけて自然に見えるようにする。地味ですがやるとやらないでは見た目の自然さが変わってきますね。

指板の保湿
今回は乾燥によって割れたと考えられますので、一応指板面の保湿をしておきます。

指板の保湿はジョンソンのベビーオイルで十分だと思ってます。ペーパーウエスに少しつけて全体に伸ばしていきます。楽器用として売られているFret Board Juiceとほぼ同じ成分です。
他には木工用の亜麻仁油、蜜蝋クリームなども候補でしょうか。
完成
指板の割れは修復され、跡も分かりづらく仕上がりました。多分もっと時間や手間をかければよりキレイに出来ましたが、個人的にはこれで十分なので完成とします。

どうですかね?結構良い感じに出来たと思うのですが。修理したことを知らずにこのギターを渡されたら気づかないと思います。

弦を張ると本当に分からないレベル。弦はダダリオのノーマルテンションのコーティングタイプの弦。巻弦が長持ちするのを期待して張ってます。ちなみにエレキもコーティング弦派(エリクサー)

ギター指板の割れのリペア動画
各作業を動画にもしてますのでよければどうぞ。他にも色々ギターをメンテナンス・リペアしたり、練習動画もアップしています。