ブルースでもロックでもフュージョンでもジャズでも、ギターでアドリブするときには各種スケールの知識が必要になると思いますが、
「スケールの数が多すぎて覚えられない」
「どのスケールから覚えればいいの?」
という人は多いんじゃないでしょうか。
この記事では私の考える、優先度の高いスケールから効率よく覚えられる順番を紹介します。
ギター スケールの優先度 何から練習すればいい?
- マイナーペンタトニックスケール
- メジャーペンタトニックスケール
- メジャースケール、(ナチュラルマイナースケール)
- ドリアンスケール、(リディアンスケール、ミクソリディアンスケール)
- メロディックマイナースケール
個人的にはこの順番で覚えていくのが効率がいいのかなと思います。
全てアドリブでよく使うスケールですが、ペンタだけでも十分アドリブは楽しめますので初心者はまずペンタを覚えるのがいいと思います。マイナーペンタとメジャーペンタを使ってブルースや7th一発系のコード進行でアドリブを練習してみるのが最初の関門でしょうか。
ペンタの次はメジャースケールですかね。これも超基本のスケールなのでやはりしっかりと覚えておきたいです。しばらくはペンタとメジャースケールだけで良いような気がします。
関連記事:ギターでメジャースケールをどこでも弾けるようになる簡単な練習方法
その次はナチュラルマイナースケールをすっ飛ばしていきなりドリアンスケールに行くルートもアリかと。
そもそもメジャースケールを覚えれば、ナチュラルマイナースケール、ドリアン・スケール、リディアンスケール、ミクソリディアンスケールなどのダイアトニックスケールのポジションを覚えたのと同じですしね。(音楽理論を少し勉強すれば分かりますが、DドリアンスケールのポジションはCメジャースケールとAナチュラルマイナースケールと同じで、開始音が違うだけです。)
関連記事:ギター メジャースケールの全7ポジション(3ノートパーストリングス)結局これが1番楽かもしれない
ジャズ、フュージョン系の洒落た感じの音使いでアドリブもやりたい場合は次にメロディックマイナースケールを覚えるといいと思います。
なぜスケールをこの順番で覚えるのか
まずはペンタトニックスケールを覚える
どのジャンルでも頻出する汎用性の高いペンタトニックスケール2種、これらを一番初めに覚えるスケールにするのがおすすめ、ということにはあまり異論は出ないと思います。
アドリブソロだけでなく、バッキングでも大活躍します。というか、何やるのにも使えるのでまずはマイナーペンタトニックスケールの5ポジションを最優先でしっかりと暗記したいところですね。
次はメジャーペンタトニックスケールスケールです。マイナーペンタと上手く混ぜるとかなり色々なことが出来るようになります。
2つのペンタの基本ポジションがマスターできたら、ペンタに♭5thを加えたりするアドリブを練習する人も多いと思います。
関連記事:ギター マイナーペンタトニックスケール ポジション一覧表(指板度数入りダイアグラム)
関連記事:ギター メジャーペンタトニックスケール 指板ポジション一覧表(度数入りダイアグラム)
なぜペンタトニックスケールの次にドリアンスケール、メロディックマイナースケールを覚えるのか
- アドリブでめちゃくちゃ使える便利なスケール
- ペンタを利用してステップアップする感じで簡単に覚えられる
この2つが理由です。ペンタ一発のアドリブから脱却してワンランクレベルアップしたい!という人にまずおすすめされるのがドリアンスケールでしょう。
ドリアンスケール
ドリアンスケールはマイナーペンタ+αという感じでめちゃくちゃ簡単に覚えることができます。ペンタ一発のソロからのステップアップとしてよくおすすめされるスケールですよね。
さらに、ドリアンスケールが弾けるようになると、マイナーコンバージョンという考え方で簡単にリディアンスケールやミクソリディアンスケールなどのダイアトニックスケールも弾けるようになります。もちろん練習は必要なのですが、個別にスケールのポジションをいくつも分けて覚える必要がないので労力を減らすことができます。(簡単に言うと、メジャースケールを7ポジションで完全に覚えていればダイアトニックスケールは全部覚えたことになります)
下記の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。
メロディックマイナースケール
そして、メロディックマイナースケールはドリアンスケールの中の1つの音を半音上げるだけで覚えることができます。したがって、ドリアンスケールを覚えた人のステップアップに最適です。(メジャースケールの音を1つ半音下げるだけという覚え方の方が簡単かも……)
メロディックマイナースケールが弾けるようになると、ドリアンスケールと同じようにマイナーコンバージョンという考え方で他のスケール(ジャズやフュージョンなどでよく出てくるリディアン♭7thスケールやオルタードスケールなど)を弾くことができます。
こちらも下記の記事で詳しく紹介しています。
その他のスケール
あとは、他にも
- ハーモニックマイナースケール
- ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウスケール(フリジアンメジャー)
- コンビネーションオブディミニッシュスケール(コンディミ)
- ホールトーンスケール
など、色々とよく見聞きするスケールがあるので、好みで追加して覚えていけばいいかと思います。
まとめ
- ペンタ
- メジャースケール
- ドリアン・ミクソリディアン
- メロディックマイナー
簡単に言うとこういう流れでスケールを覚えていくのが効率が良いんじゃないかなと個人的には考えています。
ジャズなど、マイナーキーのツーファイブがよく出てくる場合はロクリアンの優先度が高めになると思います。
あと、スケールと並行してトライアドや4和音コードのコードトーンを覚えたりするのも重要です。特にトライアドは早い時期(個人的にはスケールを覚え始めるより前)から練習しておくのがおすすめです。コードにあったアドリブソロを簡単に弾けるようになります。
前提として指板の音名と度数関係の暗記も必要なので、根気よく練習を継続していきたいところです。ギターって指板の音名を知らなくても形でスケールやコードを弾けますし、形をズラすだけで移調も簡単にできるのが良いところでもあり、注意しないといけない点でもあるという感じです。
このサイトやYouTubeで色々と練習に役立つコンテンツや私の演奏動画をアップしていますので、よろしくお願いします。
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